GOOD NEWS FROM DESSEM   

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2018年 6月号
くだらない戯言をいつもお読みくださり、ありがとうございます。今回は以前にもフェイスブックでご紹介したお話をご披露します。

  今から45年前、私はサンフランシスコから約40キロ離れたバークレーという町に遊学しておりました。当時は1ドルが297円の時代です。往復の飛行機チケットと親類から借りた20万円の現金を持っての渡航でした。当時のバークレーは薄汚れた街で一部屋のアパートを借り、そこでの生活でした。持って行った20万円もアパートのデポジット(前渡し金)等でなくなり、毎日お腹を空かせておりました。

  アパートから10分くらい歩いたところに、韓国系米国人のキムさんと言う方が食堂をやっておられました。その前を通るたびにいい匂いが漂ってきます。ある日、私が持っていた3ドル余りの現金をキムおばさんにお見せし「このお金で何か食べさせて頂けませんか?」とお尋ねしました。キムおばさんは流暢な日本語で「日本人?わざわざこんなとこへ、何しに?」と仰いました。私は「学生で勉強しに参りました。」と答えると、キムおばさんは「学生さんは勉強に集中しなさい。ご飯は賄もので良ければいつでも食べさせてあげるから。」とのことでした。その後、アルバイト先が決まるまでの3か月間、毎日のようにキムおばさんの食堂でご飯を食べさせて頂きました。今から20年くらい前にキムおばさんは亡くなりました。その時、日本にいた私はキムおばさんのご葬儀に参列し棺に頭をこすり付け、泣きながらやっとこう言いました。「アジュマ カンサムニダ」。

  そんな理由から「無料パン」を思いつきました。この考えは奈良のとんかつ屋さんがやっていらっしゃいました。私も商いをして30数年になりました。その間、いろいろな方々にお世話になったにもかかわらずご恩返しも出来ないままでした。特に富士川町に来て人々の熱い思い、温かい励ましの言葉をお聞きしているうちに「無料パン」への想いは強くなりました。小さいお子様をお持ちのシングルマザーの方、是非、ご利用になって下さい。廣瀬に直接電話してください。0556-42-8208です。もしお店に来るのがなんでしたら、宅急便でお送りします。

  このような活動ができるのも、普段、デッセムをご愛顧下さっているお客様お一人お一人のお蔭です。本当に感謝しております。

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