無添加パン工房・デッセムより。

無添加パン工房・デッセムより。
今年一年、本当に有難うございました。:

何処の馬の骨とも知らぬ男に、たくさんの方々が資金を出していただき「会員制ベーカリー・デッセム」をこの8月28日に立ち上げました。思えば3月の下旬より会員様の募集を始め、第一回のパンセットがお届けできたのが9月に入ってから、という体たらくでした。

正直に言いますと西荻リスドォル・ミツを閉店した時は強い倦怠感と、得も言われぬ脱力感でイッパイでとてもではないですがこの「会員制」という考えは全く無かったのです。しかし高取氏(ヒノマルグループ会長)を初めとする450名様の方々の力強いご支援のお蔭で、「会員制ベーカリー・デッセム」を創業することが出来ました。

デッセムが現実化するにあたって私は、心底「ふるえ」を感じました。多くの方々がこの「老パン職人」に、今一度パン作りの機会を与えて下さったことに対してです。そして安全、安心でロウ・ベクレルのパンを多くの方々が欲していらっしゃることに対して「ふるえ」が止まりませんでした。パン作りは情熱だけでなく「責任」が物凄く押しかかてきました。

3・11の前のパン作りにあたっての心情は「パンの原材料は、汗と涙と意地」と言ってきました。ところが最近はそれらに加えて「責任」という二文字が加わりました。先にあげた高取氏とは、イデオロギーそして物事に対する考察は意見を異にしますが、人々が召し上がる「食」に対しては高取氏との意見は完全に一致します。

私は東京を離れるのに6年かかりました。私自身は老いた身の上ゆえ、放射能に対する影響はそんなに深くは考えませんでした。でも、あるいわ“考えすぎ”と笑う方もいらっしゃるかもしれませんが、東京と言う被曝した地域で放射能に対する影響を受けながら「パン作り」をする、という事にはとても抵抗がありました。

“無添加”を標榜しながら“放射能”を甘受するという事に対してです。無添加と言うのはあらゆる化学合成による薬品類、また自然物であっても「目的外」に使用することは一切許されない食品のはずです。でも肝心の空気、包装する紙、そして何よりもパンの「作り手」が放射能の影響を受けていたのでは話になりません。

そのため、二年ほど前に「会員制」という些か我儘な発想が生まれました。全国の放射能に対して問題意識を持っていらっしゃる方々、そして現在の「パンの体制」に疑問を持っていらっしゃる方々が、比較的少額の資金で自分たちのパン屋さんを持てたら、という考えになりました。

創業―維持―運営―継承と言う流れはそう簡単ではありません。でも開店後四か月を経過して、私自身もその計画にだいぶ自信が付きました。この12月初旬からAさんという29歳の男性が、同志として新しいスタッフになりました。また来年8月にはこの山梨県富士川町で「無添加パン塾」を開催する予定です。

来年からも皆様の一層のご支援、ご協力をお願いする次第です。

以下、これからの「販売予定」を列挙させて頂きます。
1)1月中旬より「道の駅・富士川」でパンを販売させて頂きます。
2)1月中旬より第一期のスタンダード会員様向けに、追加定期購入をお勧めしていきます。
3)同じころ、第三期会員様の募集を行います。
4)同じころ、パウンドセットの一般販売を行います。
5)2月にショコラ・ガトーディビエールの販売を行います。

*なを1月8日から11日まで、廣瀬はフィジーにヴァニラの買い付けに行ってまいります。一昨年の大型サイクロンの影響で、ヴァニラ農家が少なくなっているという話です。フィジーに到着次第、ヴァニラ農家が住むラキラキ村まで移動します。因みにナンディという国際空港からラキラキむらまで130キロ、デコボコ道を走っていかねばなりません。完全無添加、完全オーガニックの食材を探すためには、どのような苦労も厭わないつもりです。

最後に:
今年一年、本当に有難うございました。来年も、一人でも多くの方々のご支援がこの「デッセム」にありますように、皆様のお心に留めて下さることを願っております。

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