天国にいる(であろう)父母へ:
私たち夫婦もこの山梨県富士川町に移住し、早丸三年になりました。お陰様でパン屋さんの方は順調です。コロナ・ウイルスの件で翻弄されていますが、宅急便で全国に宅送するという考え方は当たっていたようです。他の企業さんは皆さん大変そうです。
コロナウイルスの影響は凄まじく、昨日東京に行くのに高速バスを利用しましたが、行きは二人、帰りは4人しかお客さんが乗っていません。便数もだいぶ減らしたようですが、利用客が少ないという事は従来の“人の行き来”に比べたら景気の回復まで、あと三年間はかかるでしょう。
今回のコロナウイルスの影響はリーマンショック時の30倍と言われておりますが、実質の所、観光産業にウエイトを置いている地方都市はそれどころではありません。体感的には明治の初期、日本の経済機構、思考が大いに変わったと聞いておりますが、それ以上の変革の波が日本に世界に押し寄せてきているように思います。
私たちが移住してから地元の方々には本当に良くして頂いております。父さんの故郷塩山よりも遠く、母さんの故郷大月よりもさらに遠く、ご縁あって富士川町と言うところに越してきました。山梨でパン屋をやりたい、と言っていたのは父さん、あなたでしたね。いわば二代に渡っての悲願というべき、山梨で開業が出来たというのは皆様の地元のお陰です。父さん母さん、どうか天国ではもう喧嘩をしないでください。天国でのDVは絶対にダメです。どうか二人して仲良くお過ごしください。
ところで妻の千穂と連れ添ってもう26年になりました。この数年でやっと本当の夫婦に成れた気がします。ただ心残りは結婚式を挙げていないことと、子供を作ってあげられなかったことです。彼女の口癖は「無添加パンと結婚したの」です。こんな男と一緒になった彼女が不憫でなりません。
これから私たちは地元の方々に感謝し、一生をここで終えるつもりです。もう東京には戻りません。地元に恩返しをしていきます。
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