製パン業界で多くの反対勢力にあいながらも「無添加パン」をかたくなに守っていく、そんな不器用な「老パン職人」に
パンを焼く機会をもう一度与えて下さった貴方様に、先ずは感謝いたします。
何処の馬の骨かわからない者が、山梨県で無添加パン屋をやるという事に対しお金をお出し頂いたこと、特に第一期の会員様には感謝しております。この「会員制」という発想を思い立ちましたのは、東京杉並での営業を泣く泣く終了し浪人していた二年間の内に思い立ちました。
今だから申し上げられるのですが、母方の叔父からは「手が後ろに回るようなことは止めろよ。」と言われ、また次兄からは「晩節を汚すようなことはするな。」とまで言われました。それなのにお他人様である皆様からたくさんのご厚志を
お預かりし、本当に有難く、そして骨身にしみて皆様のご厚意に感謝している次第です。
お陰様でデッセムも開店11カ月を迎えようとしています。こちらに移住してから約1年たち、無事引っ越しも終わりました。今住んでいるのは、将来的には無添加パンの宿泊施設をと考え、6LDKのところに住まわせて頂いております。
地元の多くの方々の厚い応援を受け、デッセムの営業も順調に推移しております。
最初お約束しましたように、創業―維持―運営―継承のうち
「運営」のところまでは来たように自己評価しております。
「継承」に関してですが、浅井さん(30歳)という同志を
昨年12月に迎えることが出来ました。彼は埼玉育ちですが福岡で長いこと電気工事士として活躍してきました。いわばパンとは程遠い世界にいた人なのですが、私の本を7冊も読破し「無添加パン」に対しての造詣も深いものがありました。彼は目先がきく、というか非常に気が付く、そして真面目な青年です。二年後には彼にこのデッセムを継承してもらおうと考えております。
パンの技術的なこともだいぶ習得できました。この調子でいくならば安心して、皆様からお預かりしたデッセムを継承していってくれるに違いありません。でも一つ彼の不得意な分野を挙げるのなら、パン業界の経験が乏しい、という事です。これはこれから先の彼の経験によって培われていく
ものだと思いますが、それまで私の妻を彼のパートナーとして働いてもらおうと思っております。
なを「経営」の面で言うのなら、その立地そして山梨県富士川町の人口が約15000人ほどしかいないため、店舗の売上は苦戦しております。ただ今年四月より「道の駅・富士川」での販売が始まり、好調な売り上げを上げております。
会員様に対する宅急便も、その後(少数ではありますが)
第三期までの会員様の募集を行い宅送による販売も順調です。
皆様にお願いです。
第一期会員様の会員期限が本年8月末日までとなっております。
このまま順調な経営を続けさせて頂くために、会員契約の更新をお願い致します。会員制ベーカリー・デッセムの安定的な経営をするため、そして「無添加パン」が“あたりまえ”になるためにも、会員契約の続投をお願い申し上げる次第です。
廣瀬 満雄