社会福祉法人の方へ:
無添加と言っても添加物の巧妙な隠し方は、日を追って目に余るものがあります。政府は薬品会社、添加物メーカー、そして大手の各種食品会社との癒着から、庶民が食品添加物に対し過敏にならないよう留意しています。一方業者側は政府の決めた「第一次原材料に予め混入されているものの場合には、表示の義務は無い」の文言を盾にし、食品添加物を巧妙に隠すようになりました。
例えばある回転すしチェーンの場合「無添」なる言葉を使い、恰も「無添加」を意識させるような表記をしています。このチェーン店では3種類くらいのどうでもよい添加物の名前を挙げ、“無添加”と恥ずかしげもなく標榜しています。また大手パンメーカーの場合、未だにイーストフード(発酵促進剤)と堂々と裏面シールに表示しています。
今一部の大手製パンメーカーでは「イーストフード、乳化剤は使用していない」と明記してあります。これ自体はとても良いことと思われますが、その実、先にあげた「第一次原材料に予め混入しているものの場合には・・・」をうまく利用し、使用されている油脂、及び粉そのものに食品添加物を隠しているようです。ある大手宅送会社の経営する授産施設のベーカリーは、大手のパン屋から添加物いっぱいの冷凍生地を仕入れそれを単に焼いているだけ、とも聞いております。
この投稿の表題である「社会福祉法人の方へ」に対するある種ボランティアの申し入れは、こうした背景の中から廣瀬が勝手に思い立ったものです。まだ道半ばではありますが会員制ベーカリー・デッセムも順調に業績を伸ばし、創業―維持―運営―存続、そして継承への段階も確実に履行している最中です。これも会員様のお蔭と思い深い感謝をしている次第です。
私が頂いた会員様からの「幸運」を、今度はわけて差し上げなければなりません。どこの馬の骨とも解らない人間に、しかも“海のものとつくか山のものとつくか”それこそ得体のしれない「会員制・ベーカリー」なるものに大金を投じて下さった会員様に、どのようにしたら恩返しができるかを考えました。そこで閃いたのが「無添加パンを恒常的に」という事です。無添加パンが特別なものではなく、普通のパン屋さんで、普通の値段で買える、そのような世の中にするのが真の意味での「恩返し」では、と思いました。
その中で「社会福祉法人」で運営されているベーカリーは、目先の利益に取り敢えずは捕らわれることなく運営されている“はず”のベーカリーです。電力振興会、自転車競技会、そしてありとあらゆる団体からの寄付、補助金、助成金の支援を受けています。この社会福祉法人こそが「無添加パン」の旗頭になって頂きたいと願ったわけです。
ご近所の善意で、各種関連団体で、そしてその授産施設に通わせている親御さん及びその知り合いの方々にパンを買っていただく、という思考はもうヤメニして頂きたいです。社会福祉法人が経営しているからではなく、一町のパン屋さんとして、一「無添加パン屋」として独立独歩の道を歩んでいただきたいです。
障害者の方々が作った健康的なパンが、世の中に当たり前のように流通するって、素晴らしいことだと思われませんか。
私たちはみんな障害者です。その障害が表に見えているかいないかだけの話です。人格障害、金品障害、学歴障害、ファザコン、マザコン、、、挙げればキリがありません。